Senior Interview
先輩の声
当社で活躍する先輩士業のインタビューです。士業を目指した理由、仕事への思い、とある1日のスケジュールなどを紹介しています。
小川 研介
Ogawa
Kensuke
中小企業診断士
2023年3月 慶應義塾大学大学院 健康マネジメント研究科 修士課程修了
(会社の支援を活用し進学・修了)
01
士業を目指した
理由
中小企業診断士を目指すことを決めた直接的なきっかけは、2011年の東日本大震災でした。 地域にある企業が被災し、経営者だけでなく従業員の生活も維持できなくなるというニュースを見た時に、「どれだけそこに住みたくても、仕事がなければ人はそこで暮らせない」ということを認識し、元気な企業が地域に1つでも増えることに向けたお手伝いがしたいと思うようになりました。
02
士業としての
ビジョン
中小企業診断士を取得して約10年になります。
これまではその会社が抱える問題点や課題を文章などの共有できる形に変換すること、また課題の克服に向けて各企業の状況に応じてオーダーメイドの形で支援することが業務の中心でした。
苦労はありませんが、中小企業はそれぞれの個性が非常に強いため、「体を服に合わせる」よりも「体に合った服を仕立てる」ということを意識しています。
その会社の状況に応じた支援ができた時はお客様からのリアクションに如実に現れるため、それが十分にできたと感じた時にやりがいを覚えます。
会社からの支援で通った大学院での経験を活かして、地域のインフラである医療・介護・福祉方面の支援を意識し、快適に住み続けられる地域づくりに貢献していきたいと考えています。
03
当社について
中小企業診断士を目指し始めたのは大学4年生で、資格未取得・未経験の人材を採用してくれる会社は(少なくとも当時は)ほとんどありませんでした。
そのような中で弊社の士業育成システム®を知り、また「教えてやるという態度をとらない」などといった会社としての姿勢にも共感したことから、採用過程へのエントリーを決めました。
理念については、個の会社ではなく地域単位で、しかも過去から未来を見据えた四次元的な支援を提供していく意味合いを持っている点が特徴的ではないかと思っています。簡単なことではありませんが、これを意識することが効果的な支援への第一歩だと考えています。
04
未来の仲間へ
メッセージ
まずは当社にご興味を持っていただきありがとうございます。 本当によく言われることですが、資格は目的ではなく手段で、ゴールではなく通過点です。資格を活用して社会にどのように貢献していきたいか、なかなか言葉にすることは簡単ではないでしょうが、当社とのご縁を考えていただくきっかけにしていただければ幸いです。
とある1日のスケジュール
AM
社長と面談(web)
週1回、社内面談を行います
顧問先定例会に出席(web)
事務所出社
補助者と打合せ
専門家派遣
補助者を帯同
PM
週礼
移動
修士論文作成のため現地調査
ヒアリングなど
自宅で勉強
大学院の課題など
顧問先緊急対応(web)
私のお気に入り
ブラックジャック
実家が歯医者であることもあってか、幼少期から医療を身近に感じていました。医療マンガはブラックジャック以外にも色々ありどれも好きです。
中小企業診断士という仕事がどんなものかを聞かれた時に「会社の町医者です」と答えるようにしているのですが、ブラックジャックをはじめとした医療マンガは自分のルーツの1つになっています。
中でも好きなのは、ブラックジャックを助けた本間丈太郎です。彼には「医者は患者が治る手助けをしているだけ。治るために必要なのは本人の意思と気力」という信念があります。
これは診断士の仕事にも共通していることで、よくよく心に刻まなければなければならないことの1つだと思っています。
仕事道具
診断士の仕事は多岐に渡りますが、経営者さんが考えていることを理解し、文章などの形に落とし込むこともその1つです。初めてのお客様とお会いするときは、必ず会社の過去、現在、そして未来についてお伺いするのですが、その際に鍵となるのが記録する道具です。
仕事で使えるノートには自分の中でいくつか条件があって、今使っているものはその全てを満たしたものです。
いいノートを使っているとこだわりたくなるのがいい筆記用具で、万年筆もその流れで使用しています。同じくモンブランのボールペンも持っているのですが、万年筆はやはり紙に対する抵抗が少なく、「もっと書きたい!」という気持ちにさせてくれます。
とはいえ最近はデジタル化の流れに逆らえず、iPadで記録をとることも多くなってきました。便利さには抗えませんが、使っていて豊かな気持ちになる道具は使い続けたいものです。
小松 巧
Komatsu
Takumi
社会保険労務士
01
士業を目指した
理由
メーカーで働いていた時に、周りの同僚が本当につまらなそうに仕事をしていました。
休憩時間に生気の無い目をしていたり、仕事が終われば自分の会社の不平不満を言う。一方で会社の業績が悪いと分かってながらボーナスを要求する。原因の本質は社風にあると感じました。
人生の1/3の時間を占める仕事の時間が、「給料のために仕方なく働く」では悲しいです。労使がお互いを理解し尊重する正常な労使関係のもとで、同僚が楽しく仕事ができる社風を作りたい。
そのためには、組織と対等に話ができる人になれれば良いのではないかと思ったことが最初に士業を目指した理由です。
02
士業としての
ビジョン
かつての日本の高品質を支えた職人の誇りをもって楽しくモノづくりをする人を増やすことを目指しています。
現場から離れたきれいな所からスーツを着て「働き方改革」を訴えるだけでは経営者の方にも従業員の方にも響きません。
今の仕事では社会保険労務士として一般的な人事労務の仕事に加え、現場の従業員の方と一緒に考えて現場で一緒に汗を流しながら仕事をすることもしています。
一緒に作業をするということではく、今の仕事が少しでも良くなるためには、どういう工夫をしたらいいかを共に考えることで、従業員の方が「仕事は楽しい」、「誇りが持てる」と感じられるように心がけています。
03
当社について
社会保険労務士の資格を取った当初はすぐに仕事ができると思っていましたが、現場の経験しかない自分を雇ってくれる事務所はありませんでした。
必死に仕事を探していたところで、未経験から士業を育成するという迅技術経営を見つけられたことがきっかけです。選んだというよりは拾っていただいたという感じです。
士業を育成するという所に当社の理念である「恩送り」が反映されています。
事務仕事もしたことが無い状況から現社長と取締役が築き上げた「迅技術経営」という看板のもと、知識と経験を積むことができたおかげで士業として仕事が出来るようになりました。
受けた恩を士業育成システムという仕組みを使って次世代に送ることができるということに、士業のビジョンと同じぐらいの重さや使命感を感じています。
04
未来の仲間へ
メッセージ
士業資格を取ったから自立できるということはありません。
社会保険労務士にある独占業務は近年急速に自動化されており、士業に任せなくても良い時代になっています。
あなたにしかできないお役立ちをして人生で何を目指すか。それは社会に善なるものか、私利私欲は無いか、本気でやりたいことか。
その手段として士業資格を使うことができればAI時代の中でもきっと活躍することができるはずです。
とある1日のスケジュール
AM
顧問先定例会
5S現場改善
在宅勤務
書類作成など
PM
顧問先定例会
人事考査打合せ
帰宅
勉強会(web)
私のお気に入り
土光敏夫氏の語録
石川島播磨工業(IHI)を設立し、経営危機に陥った東芝を立て直し、さらには経団連会長として国の改革をした土光敏夫氏の著書です。
「個人は質素に、国は豊かに」という母からの教えの基「無私の人」を貫き、従業員からは土光さん、国民からは「メザシの土光さん」と慕われながら数々の業績を残した土光敏夫氏は私の100点モデルの一人です。こんな経営者の基でモノづくりができたらと憧れる存在です。
この本はそんな土光敏夫氏が東芝の立て直しをしていた時に社員や幹部に語っていた語録です。1970年初版ですが、現場社員に権限を与えその責任は幹部が引き受けることや、管理職は部下を「管理」する人でなく、自己管理を促すモチベーダーであれなど、「エンパワーメント」や「心理的安全」が言われだした最近の時代にも普遍的に通じる仕事人としてのあり方を学べます。
人に関する記述も多く、社会保険労務士としての学びもありますが、土光敏夫氏の言葉に触れることで、人としてのあり方や生き方を学び100点モデルの人間像に近づくための、私にとって本当に大切な本です。
「Snap-on」のプライヤー
この工具はアメリカの工具メーカー「Snap-on」のプライヤーです。
私がヘリコプター整備の専門学校で実習用にいただいたものです。専門学校の実習、社会人時代のヘリコプター整備の現場、そして今は5S支援として、支援先の現場で棚づくりなどの工作に使っています。20年以上使っていることになります。「Snap-on」の工具は高価ですが、それに似合った品質で丈夫で力が入りやすくとても重宝しています。
ヘリコプター整備の現場では不良が命にかかわります。いい仕事のために良い工具を使用することはもちろん大事ですが、その工具を大事に扱い常にきれいな状態に保つことも同じぐらい大切なことです。専門学校時代に磨き上げた工具で仕事をすることの大切さを教わり、整備士試験の前にはクラス全員で念入りに磨き上げていました。5Sの知識を学んだ今は、当時よりもよりその大切さを実感していますし、支援先の従業員の方にも伝えることがあります。モノづくり職人として大切なあり方を学んだ思い出のある品です。
高稲 俊輔
Takaine
Shunsuke
税理士・中小企業診断士
2019年3月 金沢星稜大学大学院 経営戦略研究科 修士課程修了
(会社の支援を活用し進学・修了)
01
士業を目指した
理由
「自分の人生を、自分で選んで、報われる世界」を創りたい。
そのために、起業家や経営者のような、自分の人生にリスクを取っている人に物心両面で寄り添う仕事がしたい。それが、僕が士業を志し、また士業を続けている動機です。
僕は学生時代、手堅い進路を望む教育熱心な両親を余所目に、まともに勉強せずに音楽に熱中していました。いつか武道館は無理でもZEPPくらいは埋めるバンドマンになるんだという夢と、その代償として大学1年次に全単位を落とすという大失態とその先のリスクを抱えながら東京で活動していました。
そんな最中、東日本大震災が起こり、活動を支援してくれていたプロダクションが夜逃げ同然に商売を畳んだり、仲間が夢を諦め少しでも安定を得るために妥協して非正規雇用の厳しい道に進んでいくという場面に直面しました。
音楽や娯楽は生きていくのには必要ではないけれど、誰かの心を前向きにできる。なのにそれを自分の道と選んで生きていた人達が報われない。悔しいし虚しい。そんな想いをしなくてもいい世界を作りたい。
これが僕の志の原体験であり、その手段として色々フラフラしましたが、経営者を手伝う士業が一番いいんじゃないかな、と思うに至りました。
02
士業としての
ビジョン
「経営者を理屈だけで説得するのではなく、心を動かす」ことを大切に、できているかどうかわかりませんがどうにか日々の仕事に取り組んでいます。
ありがたいことに、特に飲食や観光、理美容、アパレル、住宅関連など、誰かの心を豊かにしたり誰かの人生を彩るための商売をしているような、かつて自分が助けたかった人達に遠からずな業種のお客様を中心にご縁をいただいています。
物心両面で寄り添うためには、相手の想いに共感し受け止めつつ、支援者としての自分の意見も明確に示す、という感性と理性を絶えず往復する関わり方が必要で、これを両立することは相当にエネルギーを消費しますし容易いことではないですが、”cool
head, but warm heart”な支援者となれるようにやっていきたいと思っています。
03
当社について
誤解を恐れずに言えば、経営理念の文言そのものではなく、働いている人の想いに共感してもらえるとありがたいな、と思います。
僕の場合、それぞれの志を大切に、士業という手段を使って自由に日々を過ごしている人がいて、そしてそれを尊重する環境がそこにあったことが決め手でした。
また、士業育成システムは、士業としての表面的な実務能力の担保を一義的な目的としたものではなく、ホントのところは志を持って人の役に立てる人間に近づくためのきっかけの循環であると感じています。
ただ自分が食っていくためだけでなく、自分の背中を世に次の人達に問い続けることが大切なのだと考えています。
04
未来の仲間へ
メッセージ
理想のなき安定は空虚であり、安定なき理想は寝言だと考えます。
士業は、高度な専門性と公益性を発揮する対価として比較的安定を得られる仕事であるのと同時に、自分自身の自由な裁量で自分がありたいように生きることのできる数少ないキャリアです。
責任も重いですし苦手なことも少なくないし、楽しいことばかりではないですが、食っていくために誰かの言いなりで40年間我慢するしみったれた生き方ではなく、いつまでも青臭い理想を持ちながら日々誰かの役に立っている実感を得られる生き方を望む方には、きっと士業のキャリアはすんなりフィットすると思います。
とある1日のスケジュール
AM
子供を送る
子供との貴重なコミュニケーションタイム
支援機関
税理士として相談業務
事務所へ
PM
デスクワーク
書類作成など
カフェ
起案など
顧問先訪問
創業塾で講師
帰宅
お疲れ様でした。
私のお気に入り
利己的な遺伝子
「遺伝子レベルで利己的であれ」というコンセプトを与えてくれた点で、何度も繰り返し読んでいる本です。
進化生物学の本なのですが、生物が見せる「一見利他的で自己犠牲的な行動」が、実は種の存続・進化のプロセスの一環であり、種族レベルでは大いに利己的なのだ、という遺伝子中心視点の考え方は、社会心理学やゲーム理論、人間関係の考え方の基礎なっているばかりでなく、自分の哲学の幹になっています。
個体レベルでの利己的行動は長期的に敵を増やすことは無論、自己犠牲的な行動も数十年、数百年の時間軸では何も残さないこともある。逆に「子供達のために頑張っていい未来を残そう」というのは一見利他的でありながら、遺伝子レベルでは大いに利己的といえます。
「遺伝子」の視座で行動するコンセプトは、長期的かつ大局的でありながら、生き物として至って自然かつ本能的で、いい意味で肩の力を抜いた生き方を提示してくれています。
カシオのプレミアム電卓
「役に立つ」ばかりでなく「意味がある」を体現してくれる存在として、この電卓を愛用しています。
税理士登録した際に記念に購入したものなのですが、いくらくらいに見えるでしょうか。電卓は100円ショップでも購入できますし、なんなら今ではスマホがあれば無用です。
家電量販店で売られている普及品は2,000円くらいですし、公認会計士試験や税理士試験で推奨される経理用電卓もせいぜい7,000円くらいです。
が、こちらはカシオのプレミアム電卓として知る人ぞ知る製品です(どうしても気になれば価格はお調べください)。
キーがプリントではなく2色成形であり耐摩耗性が高いことや、3キーロールオーバーで超早打ちに対応していること等、機能性の尖りもあるのですが、アルミ合金切削ボディや指に吸い付く打鍵感など、「正確な数字の計算」という観点ではなんの役にも立たない要素も。
けれど役に立たない「情緒」がこの電卓の価値を構成しているのだと思います。
これは僕ら士業の仕事にもきっと言えることで、役に立つ情報や正しい答えを提示するだけでなく、関わった方がポジティブにご自分の仕事に向き合うきっかけになれるよう、情緒的な関わりを大切にしよう、という想いを日々確認するための、鑑のような存在です。